Queen Victoria
Vista class (Cunard 仕様) ・ 2026年改装 ・ その他・東南アジア・地中海
2007年就航のヴィスタ級ベースの中型船で、劇場のプライベートボックス席や開閉式ガラス屋根のウィンターガーデンなど、クラシックな英国客船の意匠を強く残す一隻。約2,000名規模と船隊内では小ぶりで、長期航海に向いた落ち着いた雰囲気が持ち味。2026年10月17日から11月5日にかけてロッテルダムのダーメン造船所でドライドック入りし、グランドロビー、クイーンズルーム、グリル・スイート区画の刷新と新設のウェルネス・カフェ導入が予定されている。改装後は2027年1月10日サウサンプトン発の109泊ワールドボヤージュを筆頭に、地中海・ノルウェー・カナリア諸島などの長短の航海を担当する。
一目で比較
客室(ランク別)
| 客室 | 広さ | 定員・ベッド | 特徴 | リンク |
|---|---|---|---|---|
インサイド(内側)ステートルーム IA/ID/IE/IF/LC等の標準内側カテゴリー(116室、約152平方フィート)と、やや広めの「デラックス・インサイド」(GA/GB/GC、38室、約200平方フィート)を合わせた計154室。単身用の1人旅専用キャビン(アウトサイド8室・インサイド1室、2015年ドライドックで新設)もこの内側/海側カテゴリーに含まれる。 154室 | 14.1–18.6㎡ | 2〜4名 クイーンベッド(ツイン分割可) | CruiseDeckPlans: Queen Victoria Cabins | |
ブリタニア オーシャンビュー(窓あり)ステートルーム 固定窓付きだがバルコニーはないカテゴリー(EB/EC/EF/FB/FC/KC、約180平方フィート)。全客室の約14%(147室)を占め、内側と主力バルコニーの中間的な位置づけ。 147室 | 16.7㎡ | 2〜4名 クイーンベッド(ツイン分割可) | 窓 | CruiseDeckPlans: Queen Victoria Cabins |
ブリタニア バルコニー / クラブ バルコニー ステートルーム 全客室の約7割を占める船内最多カテゴリー(A1/A2/BA〜BF/CA/CB、約190平方フィート+バルコニー約54平方フィート)。上位の「ブリタニア・クラブ」グレードは同等の広さで、専用のブリタニア・クラブ・レストラン利用権や優先乗下船などの特典が付く。 609室 | 17.7–20.3㎡ | 2〜4名 クイーンベッド(ツイン分割可) | バルコニー | CruiseDeckPlans: Queen Victoria Cabins |
プリンセス・スイート 約291平方フィート+バルコニー約90平方フィートのプリンセス・グリル等級スイート(P1/P2)。全61室で、専属のプリンセスグリル・レストランを利用できる。 61室 | 35.4㎡ | 2〜3名 クイーンベッド(ツイン分割可) | バルコニーコンシェルジュ | CruiseDeckPlans: Queen Victoria Cabins |
クイーンズ・スイート〜グランド・スイート(クイーンズグリル) クイーンズ・スイート(Q5/Q6、約484平方フィート、12室)、ペントハウス(Q3/Q4、約520平方フィート、48室)、マスター・スイート(Q2、約1,100平方フィート、2室)、グランド・スイート(Q1、約1,918平方フィート、4室)の4段階で構成される最上位カテゴリー(計66室)。全室に専属バトラーが付き、White Star Serviceの頂点に位置づけられる。 66室 | 45–178.2㎡ | 2〜4名(グランドスイートは上位、独立寝室複数) キングベッド。上位スイートは独立寝室+リビングエリア | バルコニーコンシェルジュ | CruiseDeckPlans: Queen Victoria Cabins |
※ 公式・信頼できる情報に基づく概算。実際の客室は船・カテゴリ・時期で異なります。リンク先は原則として公式ページ(未確認を含む)。
ダイニング
内側/海側/バルコニー客室ゲスト向けのメインダイニング。ミート・魚・ヴィーガン等の選択肢があるアラカルトメニューで、クルーズ料金に含まれる。
営業: 朝食・昼食・夕食(2層吹き抜けの大型ダイニング、夕食は前後2シッティング制)
ブリタニア・クラブ等級ゲスト専用ダイニング。白手袋の給仕による、伝統的・現代的な料理の両方を提供する専用メニューがある。
営業: 朝食・昼食・夕食
プリンセス・スイートゲスト専用の小規模ダイニング。航海中同じテーブルが確保される伝統的なCunard式のリザーブド席制。
営業: 朝食・昼食・夕食(固定テーブル)
クイーンズ・スイート以上のゲストのみが利用できる船内最高峰のダイニング。専属バトラーサービスと連動し、White Star Serviceの中核をなす。
営業: 朝食・昼食・夕食(オープンシッティング、24時間インスイート対応)
セルフサービス形式のビュッフェ会場。伝統的な英国料理からフレッシュな寿司、サラダまで幅広いラインナップ。深夜ビュッフェも提供。
営業: 朝食・昼食・深夜ビュッフェ、午後は15:00からアフタヌーンティーも提供
プラウマンズプレート・ミートパイ・ブラックプディング・フィッシュ&チップス(マッシーピー付き)・スコッチエッグ・スティッキートフィープディング等を提供。大半の料理は運賃に含まれるが一部限定メニューは追加料金。
営業: 昼食・夕食
Cunardの名物である伝統のアフタヌーンティー。白手袋の給仕スタッフが大皿でスコーンやサンドイッチを運ぶ演出があり、クルーズ料金に含まれる。
営業: 15:30〜16:30(毎日)
熟成肉とシーフードプラッターが中心の有料ステーキハウス。かつては「Todd English」ブランドで運営されていたが、現在は「The Verandah」に改称されている。事前予約は船上購入より1割程度割安。
- シーフードプラッター(オイスター・ロブスター・クラブ)
- 熟成ブラックアンガス/和牛ステーキ
設備・アクティビティ
らせん階段を備えたCunard名物の社交空間で、Queen Victoria専用に設計された大規模なボールルーム。昼はアフタヌーンティー会場、夜は生演奏によるダンスパーティーの舞台となる。
デッキ1〜3にまたがる3層構成のメイン劇場(座席約850席、専用ボックス席12)。英国の名建築家フランク・マッチャム様式を模した内装で本格的な舞台演出のプロダクションショーを上演。
約6,000冊を収蔵するCunard伝統の蔵書豊富な図書室。貸し出しサービスも利用できる。
ヘアケア・マッサージ・鍼灸・ネイルなど多彩なトリートメントを提供するスパ施設。サーマルスイート(サウナ・スチームルーム・ハイドロセラピープール・加温セラミックラウンジ)は時間帯予約制の追加料金エリア。
デッキ2前方の非喫煙カジノ(約560㎡、スロットマシン約115台・テーブルゲーム約11台)。航行中のみ営業。
屋外プール2か所と屋内プール1か所の計3プールを備える。
ライド(ビュッフェ)とプールの間に位置する明るい室内/屋外一体型のコンサバトリー風ラウンジ。姉妹船Queen ElizabethのGarden Loungeに相当するQueen Victoria固有の空間。
有酸素マシン・ウェイト設備を備えるジム。
デッキ10。プレイ・ゾーン(2〜7歳)、キッズ・ゾーン(8〜12歳)、ティーン・ゾーン(13〜17歳)の3グループで構成される無料の子供向けプログラム。
2歳未満の乳幼児向け夜間託児サービス。
デッキ10船首に位置する海を望むラウンジバー。歴代コモドア(船長)にちなんだシグネチャーカクテルと午後のカナッペサービスが名物。
コモドア・クラブに隣接するラウンジで、21:30以降はディスコ・ナイトクラブに転換する。2017年の改装で姉妹船Queen Elizabethのナイトクラブと同じ名称にリブランドされた。
デッキ3を1周する伝統的な遊歩道。ウォーキング・ジョギングに利用される。
デッキ11のスポーツエリアで、ローンボウルズ・クロッケー・デッキテニスなど英国調のデッキゲームを無料で楽しめる。
クラシックなカクテルバー。
衣料品・アクセサリー・免税品などを扱う船内ブティック群。
料金の見取り図
- 食事(主要レストラン)込み
- アルコール別料金
- チップ別料金
- Wi‑Fi別料金
- 専門レストラン別料金
- 寄港地観光別料金
MSCのようなBella/Fantastica式の運賃グレードはなく、Britannia/Britannia Club/Princess Grill/Queens Grillという客室グレードがそのままダイニング・特典のグレードと直結する、Cunard独自の階層制度。Queens Grill・Princess Grillのスイートには、ワイン・スピリッツ・ソフトドリンクを補充してくれる無料ミニバーが標準装備される。
- 有料ドリンク(ビール1杯)約1,100円 / $7.10(パイント、Cunard Gold等の自社ブランドビール)
- 有料ソフトドリンク・水約550円 / $3.50(コーラ等200ml)
- 有料ドリンクパッケージ$49.50〜94.50/泊(Beverage Collection、事前購入・クルーズ日数で変動)、上位のPremium Beverage Collectionは$63〜108/泊
- 有料Wi‑FiEssential $22(事前)/$28(船上・24時間)、Premium $30(事前)/$44(船上・24時間)
- 有料チップ(自動サービス料)1日 約2,650円
- 有料専門レストラン1名 約9,000円〜
- 有料スパ(60分)約28,000円〜 / $179(50分)〜$209(75分)
- 有料ランドリーセルフランドリー(洗濯機・乾燥機・アイロン・洗剤込み、稼働時間目安8:00〜20:00)は無料開放。仕上げ付きのバレットランドリーは有料でTシャツ$5前後など点数課金、特急仕上げは追加50%。
- 寄港地観光寄港地観光(ショアエクスカーション)は内容・寄港地により別料金。事前予約サイトまたは船内デスクで追加購入する。
※ 円は為替で変動する概算目安。各レストランのメニュー価格は船内通貨のまま表示。
子連れ・大人専用・実務情報
- ・ザ・ゾーン(キッズ&ティーンクラブ) — デッキ10。プレイ・ゾーン(2〜7歳)、キッズ・ゾーン(8〜12歳)、ティーン・ゾーン(13〜17歳)の3グループで構成される無料の子供向けプログラム。
- ・ナイト・ナーサリー — 2歳未満の乳幼児向け夜間託児サービス。
- ・カジノ — デッキ2前方の非喫煙カジノ(約560㎡、スロットマシン約115台・テーブルゲーム約11台)。航行中のみ営業。
- 船内通貨
- USD
- チップ
- 乗船時に「ホテル&ダイニング・サービスチャージ」として1日分ずつオンボードアカウントに自動加算される。金額の調整やカットはパーサーズオフィス(ゲストサービス)に申し出れば可能。バー・ワイン・スパの利用には別途15%のサービスチャージが自動加算され、こちらは実質必須。
- 支払い
- 船内キャッシュレス
- コンセント
- 客室にはUK式3ピンとUS式2ピンの両タイプのコンセントが用意されている(数・配置は船・客室により異なる)。 / 220V/110V・60Hz。英国本土の一般家庭(240V/50Hz)とは異なるので要注意。
- ドレスコード
- 「ガラ・イブニング」(旧フォーマルナイト)は男性タキシード/ダークスーツ、女性はイブニングドレスやカクテルドレスが基本。「インフォーマル」の夜は男性ジャケット着用(ネクタイ任意)、女性はスマートなワンピース等。Britannia・Grillsとも同じ基準を厳格に適用し、規定に沿わない服装だと入店を断られることもある。 / 7泊クルーズで最低2回のガラ・イブニングを実施するのがCunardの方針(3泊以上の航海では最低1回を保証)。長期クルーズほど回数が増え、他社比でフォーマルな夜の頻度が高いことで知られる。
- 医療施設
- 船内にメディカルセンターがあり、診察・処置はすべて有料(初診相当で$110程度、処置内容により追加)。旅行保険への加入が推奨されている。
- 喫煙
- 客室・バルコニー・屋内共用エリアは電子タバコ含めて禁煙。喫煙は屋外デッキの指定エリアのみ可能。葉巻・パイプは専用のシガーラウンジ(Churchill's)でのみ許可。
- 持ち込み
- 持ち込みは大人1名につきワイン・シャンパン1本(750ml以下)まで、スピリッツ・ビールは不可。レストランやバーで開栓するとコルク代$25(客室内で飲む分は無料)。寄港地で購入した酒類は基本的に没収されず持ち込めるが、この運用は見直しの可能性がある。
- 携帯・通信
- 洋上では携帯キャリアの海事通信網(Cellular at Sea等)経由となり、通常のローミングより高額になりやすい。機内モードにして船内Wi-Fiに接続し、対応キャリアならWi-Fi通話を使うのが推奨されている。
- 日本語対応
- スタッフ —メニュー —アナウンス —
乗船・雰囲気・リンク
- 日本発着: なし
- 母港: サウサンプトン(英国)
- 発着港: サウサンプトン・ニューヨーク(区間乗船)・ロサンゼルス(区間乗船)・シドニー(区間乗船)・香港(区間乗船)・シンガポール(区間乗船)・ケープタウン(区間乗船)
- 全世代向け
- 2007年就航のヴィスタ級(Cunard仕様)で、2023年に改装済み。姉妹船Queen Elizabethと基本設計を共有しつつ、Queen Victoria固有の「ウィンター・ガーデン」やQueen Elizabethと共通名称に改称された「ヘミスフィアーズ」ナイトクラブなど独自の内装差がある。アールデコ調とクラシックな英国調を融合させた内装で、クイーンズルームのらせん階段や3層構成のロイヤル・コート・シアターが格式を演出する。ガラ・イブニング(旧フォーマルナイト)は男性がタキシード/ダークスーツ、女性がイブニングドレスが基本ドレスコードで、White Star Serviceと呼ばれる客室グレード別の階層的ホスピタリティが特徴。カジュアル船に比べテンポはゆったりとしており、社交ダンス・図書室・アフタヌーンティー・クロッケーなど「船旅そのものを楽しむ」伝統的なスタイルが色濃く残る。
- 英国・北米(米国)出身のゲストが中心で、平均年齢は60歳前後とクルーズ業界平均よりかなり高め。ドレスコードやマナーを重んじる「常連のCunardファン」のリピーターが多く、家族連れよりも夫婦・シニア層の比率が高い。
ディーゼル電気推進方式で、4基の16気筒+2基の12気筒ディーゼルエンジン(総出力約63.4MW)を搭載。推進はABB製Azipod(ポッド推進)2基で、燃費・機動性・静粛性に優れる。LNG等の代替燃料への対応は確認できず、姉妹船より新しいQueen Anneのようなデュアルフューエル仕様ではない。
この船のキャラクター
- ・長期のワールドクルーズ
- ・落ち着いた中型船を好む大人
- ・ダンスや音楽イベントを楽しみたい人
- ・ヨーロッパ周遊
- ・最新設備の大型船を求める人
- ・子ども向け施設を重視する家族
- ・短期でカジュアルに遊びたい人
この船で行ける航海
ワールドボヤージュ 109泊110日 サウサンプトン発着(世界一周)
ワールドボヤージュ区間 東南アジア 約26泊 シドニー発シンガポール/香港方面
地中海・アドリア海 14泊15日 サウサンプトン発着
- https://en.wikipedia.org/wiki/MS_Queen_Victoria
- https://www.prnewswire.com/news-releases/cunard-reveals-plans-for-extensive-queen-victoria-transformation-302828769.html
- https://www.cunard.com/en-us/cruise-ships/queen-victoria
- https://www.marinelog.com/news/cunard-reveals-plans-for-queen-victoria-refit/
- https://www.cruisedeckplans.com/ships/Queen-Victoria
- https://www.cruisedeckplans.com/ships/cabins.php?ship=Queen-Victoria
- https://www.cunard.com/en-us/cruise-ships/queen-victoria/queen-victoria-dining
- https://www.cunardcruceros.com/cunard/cruiseship/queenvictoria-dining.html
- https://allthingscruise.com/cruise-line-specialty-restaurants/cunards-specialty-restaurants/
- https://kengoescruising.co.uk/speciality-dining-on-cunard-queen-victoria-at-the-verandah/
- https://thecunardcritic.wordpress.com/2022/08/30/cunards-steakhouse-at-the-verandah/
- https://www.beyondships2.com/cunard-queen-victoria-todd-english-review.html
- + ほか 14 件の出典